某日記

(中期)

平成18年5月11日(木曜日)

昨日

Frieve Audio のステレオコントロールエフェクトの加工結果が欲しかったので、とりあえず手軽なところで ASIO2 SDK のサンプルにちょっと手を入れて raw PCM ファイルを吐くドライバをでっちあげた。ASIO 自体がシンプルなので非常に簡単。

そういえばそろそろ ASIO バーチャルパッチベイを作るかのう。原理的には難しくないんだが。

今日

小泉たんが本当は「私の個人的信条と日本経済は別」と言うべきところでうっかり「政治と商売は別」と言ってしまったことについて「なーんだ、個人的信条とか言ってたけど、やっぱり靖国参拝って政治的意図だったんじゃん」という揚げ足取り(ツッコミ)すらできない今の左翼はお笑いの呼吸というものがわかってない。

愛すべきmixiの今後を憂う、ミクシィ中毒者の日記 - なんか、私たちが 5 年とか 10 年かけて体験し解決してきたネットワーク上におけるソーシャルな問題を、1 年とか 2 年といったもっと短いスパンで追体験してるように見えて興味深い。SNS 登場前のウェブ世界に「社会」がなかったわけではなくて、むしろ SNS というのはその体験に大きく依拠してると思う。つまり、SNS ってのは、10 年たって混沌としてきたウェブ世界における社会を、技術的ないしは制度的に整頓した箱庭環境に過ぎないから、既存の問題がそこで生じてもなんの疑問もないし、その問題への対処法も、実は既に明らかなのかもしれない。

ちなみにわたしゃインターネットがそれこそ今の mixi と比べてもあまり大きくなかったころのスタイルでそのまま来てるから、別に SNS の中と外で使い分けるような顔もないので、mixi は単なる会員制サイトとしてしか見てない。mixi 内にディスクローズされてる情報を知るためだけに入ってると言ってもいい。ちょうど、インターネットがある程度普及した後でも、NIFTY のフォーラムに閉じ込められている情報を得たいと思っていたあの欲求と変わらない。NIFTY の場合は「しかし金払ってまで見る必要はないよなあ」という感じで、ついぞ私には縁がなかったけれど、mixi はタダなのである。

shogakukan online - コミックス>来月の発売予定表 - 「保健室で会いましょう! / いわおか めめ」キター!!

この日記でも何度か書いてるけれど、ちゃおというところには公然の秘密となってるルールがいくつかあって、その一つに「一度も本誌連載してない作家は絶対に単行本が出ない」というのがあるのですが、ちゃお/ちゃお DX のなかでは中堅と言ってもいいくらいのキャリアがあるいわおかめめセンセイの単行本が未だに出ていなかったのはまさにこれにひっかかっていたわけです。しかしだからって、連載始まった途端に連載作のコミックスに先行して短編集から出るというのも律義というかなんというか。確かに 3 冊か 4 冊分の原稿はあるはずだけれども。まーしかしながら「くるくるりんね」はでてこないだろうなぁ。

なぜ泣きゲーヲタは性描写を嫌うのか - いやさすがにその説はどうだろうか :-)

この方向の権威澁澤龍彦先生が生きていれば、きっと彼の博学がもっと良い理由付けを見出してくれるに違いない、というような気もするけれど、あるいはまったく彼の専門外の事情(何らかの打算など)によるような気もする。

平成18年5月12日(金曜日)

昨日

ラブ・ぽっ!(1) / 森見 明日 - おしかけ女房コメディ。実際のところラブホテルという設定が今後どう生かされるのかは謎。マジックミラーネタで終わりという可能性もあり。

今日

なんの脈絡もなく隣の島の奴が「まだ居ますか?」と訊いてきたので、 帰る時間は特に決めてなかったので、 事情によっては帰る時間をそれに合わせてあげようと思って 「それはどういう意図で訊いてるんですか?」と聞き返したら 「じゃあいいです」とか言って去っていった。失礼な奴だ。

そもそも人になんかを尋ねるときは、 まず最初にバックグラウンドを説明するもんだ。 それだけならいざ知らず、自分から振った話を一方的に打ち切るってのはどういうことだろう。 客商売をしてる癖に、人に物を尋ねる時の態度も知らんのか、隣の島の連中は。

まあだいたいにおいて、これだけこじんまりとした規模になったにもかかわらず、未だに隣の島の人の名前すらよくわかんないほどの没交渉状態に問題があると思うんだけど。要するに面識がない。面識がないのに上のような訊き方をしてくるということの異常さはさて置いても、この規模で面識がないという事自体やっぱもうダメだよこの会社。

平成18年5月15日(月曜日)

土曜

電車に傘を忘れた。 電車に傘を忘れるなんてことは、記憶にある限り一度もない。傘以外の物は 3 年に一度くらいなにか忘れてるけど。

無くした傘を買ったのは 5 年ほど前なのだが、そういえばその時も前の傘を無くしたから買ったのだと思う。無くしたといっても、これはどこかの店で窃盗にあったのであって、用心が足りなかったことを除けば私の責任ではない。その後用心しているので、不用意に傘立てに立てたりしないようにしてる。

普段、まず傘を忘れたりしないのは、基本的に手で荷物を持たないからだと思う。いつも鞄は肩紐で下げており、手で持つ物は極力少なくしてる。だから、電車を降りるときにますトッププライオリティで傘のことを気にするようになってる。また、座っているときは手摺に引っかけることはあるが、仮にドアの袖に立っているときにも極力手摺には掛けないで腕に掛けておくようにしておく。座っているときは、目に入る位置に掛ける。そんな感じなので、私には百間先生から傘をダースで買うと良いというような訓示を垂れられるような心配は全くなかった。

ところが、今回は全く不幸なことに、状況が普段と違ったのであった。まず、少し前に鞄の肩紐が壊れたので、このところ手で持つか腕に掛けるかしていた。これがまず普段と違う。次に、立ち位置がドアの袖だったので、両手が塞がっているのに倦んで傘を思わず手摺に掛けてしまった。そして、これがいちばん良くないのだが、鞄が重かったので網棚に置いてしまった。

このうち、どれか一つでも避けられていたら、絶対に傘は忘れてなかったと思うのだけれども、考えてみれば電車で何かを無くすときは、いつも網棚が絡んでる気がする。今回も、網棚の鞄に気をとられて傘のことがすっぽり頭から抜け落ちてた。どうも網棚は僕等の精神に悪影響を与える物らしい。

まあもっとも、高い傘でもないし、後生大事に傘を使う習慣もないから、5 年も使えばシャフトは歪むし錆は浮いてくるしで、そろそろ取り替えどきだったのも確かだった。一方のわたくしといえば、物持ちが良すぎるタチなので、これはガタがきて多少不便になっても単に取り替えるのが面倒臭いから壊れるまで使うだけなのだけれども、まあそういう意味では、紛失というのは壊れるよりも先にやってくるから、その分だけ物の更新が早まって、不便の解消も早まるという好ましい効果もあるのだと思えば良いような気もする。しかしながら、物を紛失するというのがあまり後味のいいことではないのも確かなのである。

しょうがないので目的地に着いてから傘を一本買った。

で、どこに行ったかというと麹町の独逸料理屋。うまかった。

日曜

ドトールでマターリ。

そういえば水原賢治の新刊を買ってないなあと思っていたのだが、やっぱり普通の本屋だと見付けにくい代物らしく、未だに買えてない。 そんなことを考えていたらブックオフで旧刊の「恋ケ窪スケッチブック(大都社版)」を見付けた。直球のジュブナイル漫画というか、簡単に言えば、優子をだいぶポジティブにした水色時代にわかつきめぐみ成分を添加するとこうなる。主人公の先輩たちの名前が吉良知彦とか上野洋子とか要するにアレ。

MML 入力。

今日

ねもい。

朝日新聞朝刊。喫煙問題について「喫煙は病気である」とはっきり言ってしまう論者と「喫煙者を虐げすぎである」という論者を並べているところに、朝日新聞一流の編集レトリックを見た。

しかし、後者は例の「嫌煙ファシズム」というのを提唱してる人なんだが、少なくとも上記記事の範囲では、嫌煙ファシズムってのもレッテル論法の御多分に洩れず、論理的な脆弱さを隠すためにレッテルを使ってるだけの模様。確かに細部では正しいことも言っているのだが、結論への飛躍が大きすぎるので単なる被害妄想のそしりは避けられない。

平成18年5月16日(火曜日)

昨日

「」達の大好きなアレ(終了)。

平成18年5月17日(水曜日)

昨日

さっさと寝た。

今日

Web2.0 == イケメン説

やねうらお炎上まとめ - 本題はどうでもいいので ryoko たん戻ってきて。

毎日 10 分で 400 レス付けるいもげ「」のミミカ好きは狂気。

なんとなく Antonio Carlos Jobim's Finest Hour / Antonio Carlos Jobim を聴いて和む。アントニオ・カルロス・ジョビンは間違いなく 20 世紀を代表するポピュラー作曲家の一人だと思う。これだけのメロディーセンスとハーモニーセンスのある人はそうはいない。代理和音とか部分転調の使いかたは今もって古くないし応用が利く。作曲しようと志す人は、「イパネマの娘」の B メロは一度は通らねばならぬ道。

子供に気付かれたくない事だが現実に目をそらすのもナンだし - 我々が太平洋戦争で学んだ一番大切なことは、補給線の重要性である。 しかしながら、子供というのは愚かではないので、ヒーロー物を見て「変身中に攻撃すればいいのに」くらいのことは考えるものだ。ちなみに、工場を壊すだけでは不十分で、あんぱんまん号(移動式麺麭工房)も破壊する必要があるし、何よりチーズ(C.V.バズーカ山寺)のことを忘れている。チーズを犬畜生などと侮ってはいけない。

ばいきんまんはそのうち風船にカビルンルンを結びつけてパン工場を攻撃したりする(副作用として蒟蒻が手に入らなくなる)んではないかと密かに期待しておるわたくし。

平成18年5月18日(木曜日)

昨日

ジャジャ(7) / えの あきら - 進展しないラブコメの王道として安心して読めます。

親指からロマンス(6) / 椿 いづみを半分ほど読んだ。

今日

ちょっと寝過ごしたので 5 分で支度。

与党、共謀罪創設で3次修正案 適用を厳格化 - どうせ条約に対して顔を立てるためだけの法律なんだし、時間の無駄を防ぐために与党は最初からこれくらい明解な法律を出しといてくださいよ。

「治安維持法の何が問題だったのか」を明確に答えられる日本人がどれほどいるのか。たぶんほとんどの日本人は答えられないんじゃないか。私としてはそっちのほうが不安だ。共謀罪設立そのものはあまり問題視してない。全く無意味な法律だとは思うが。

あふたーすくーる / 水原 賢治 が見当たらない。こりゃアマゾンかなー。

平成18年5月19日(金曜日)

昨日

しあわせももりんご(1) / うさくん - これ の書籍化。石田敦子の帯コメントが秀逸。

「ここは『ランジェリータウン』変わった町の名前とアホが多いことで有名な町。これはそんな町を代表するアホたちの日常を描いた物語です」ということで、出てくる奴がみんな変態です。スケベ漫画ではあるけれども、いわゆるエロ漫画ではないので性交は出てこない。性交の不在は徹底していて、こいつらの趣味には AV すらでてこないで、もっぱらその情熱は写真集とかパンツとか街行く巨乳とかにそそがれる。しかし、乳首の一つも出てこないのによっぽどエロい。18 話の「ちらちら盗み見る宗谷雫」の顔とかは良い。

ないしょのラッキー・ドール / 天原 ふおん - いつもどおりの天原センセイ。

今日

フリーソフトウェアを陥れる罠 - 「フレーミング(framing)」ってのは要するにある種のレトリックやね。 私の見たところ、「フリーソフトウェアを陥れる罠」というタイトルにもフレーミングが施されているし、そもそも「フリーソフトウェア」という言葉からして同様の性質がある。だから、自分のことを棚にあげた言説にしか見えないんだよなぁ。

オープンソースのたとえ話 - ここまではむしろ「Copyleft のたとえ話」と呼んだ方が適切なような。

「『同じ立て札を立てること』という条件は、一部の立て札にしか書いてありませんが、この立て札は人気があります」「なぜなら、この立て札だけが、自由な樹を確実に増やす力を持っているからです」というのはある程度までは事実ではあるが、 「その条件がないものも同じくらい人気があります」「なぜならば、そのような条件は利用者の行動を制約するからです」というのを合わせて述べないと。次回以降に期待しよう。

共謀罪法案、採決は来週に持ち越し - みんすも共謀罪そのものに反対しているわけではないんだよな。

まあ共謀罪の是非は置いといて、与党も野党第一党も保守として中身に大差ないってのはそれはそれでいかがなものかという気がする。左翼の凋落は実に嘆かわしいことである。左翼なんてインテリでナンボなのに、脊髄反射しかできない阿呆ばかりが目立つのはどういうことか。靖国問題然り共謀罪然り。左翼は猛省して啓蒙主義の王道に立ち戻ってもらいたい。